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Vol.15

建築業界の現状と展望

職人から日本を元気にしようって本気で頑張っています!
太田昭宏大臣 表敬訪問 / 参加者 : 小山代表理事、太田理事、鈴木理事

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2015 年3 月9 日、AM11:00 、小山理事長他2 名の理事が念願の国交省、大臣室に表敬訪問。 本大会での国土交通省「後援」の名義使用許可のお礼と、大会の活動内容等を報告、また、 太田大臣に「建築業界の現状と展望」についてお話を伺いました。

冒頭、小山理事長は「本日 はお忙しいところありがとうご ざいました。また、大会の後 援を頂きありがとうございまし た。」「最近思うのは、昔のよ うに、例えば、大工になりたい といってこの業界に入ってくる 人は少なくて、そんななかで、 誇りを持って働くにはどうした らいいんだろうと、ずっと悩ん できて、そんな苦しんでいる時 に、もう一回何の為にこの会社 が出来たのか、もう一回立ち返っ て考えてみよう、と原点に立 ち返ったときにこの建築職人甲 子園に出会ったのですが、多く の人がこの建築職人甲子園を 通して同じように悩んでいると いうことがわかりました」と胸 の内を語った。

 続いて、「講習会にも全然い かず、学ぼうとしなかった職人 が、ちょっと2時間くらい学ん だだけで、見違えるように成 長するんです。変わっていく人 たちばっかり見てきているので、 この業界ってほんと無限大なん だなって思うんです」
 「今年は規模が大きくなって 毎月300人くらいが学びあっ ています。やっぱり、学んでい る人、かっこいいよね。職人っ てかっこいいよね。と言われる ようにしていきたいなって思う んです。いつもみていて、職人 の可能性は無限だなってほんと うに思うので、その無限の可 能性を広げる環境をこの建築 職人甲子園で創っていければい いなと思っています。共に学ん で、共に輝くという考えです。 職人から日本を元気にしようっ て本気で頑張っています」と熱 い想いを語った。 ..... (以下、本誌へ続く)

スーパー職人が語る“建築業界の夢と未来”

司会・進行 NPO 法人ミレニアムシティ理事長 井口 浩
塗装職人 (有)鈴木塗装代表取締役 鈴木 美房
大工職人 (株)リブアクション相談役 板東 明
多機能職人 営繕工事 石上 孝夫

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人口減、少子高齢化によって、住宅の新築も減っていく中、建設業界のゆく先や新しい職 人の役割、あり方など、スーパー職人たちに夢と未来について大いに語って頂きました。

井口 : 本日は、スーパー職人さん たちにお越しいただき、これから の建設業界について、いろいろと お話を伺っていきたいと考えてい ます。ここでは、みなさん職人さ んたちがこれまでになさってこら れた、いろいろなお仕事上の成果 だとか、あるいはお仕事の要に なっているものなどもお聞きしな がら、これからの日本の建設業界 のゆく先や、また職人としての新 しい役割は何なのか、そして今後 はどんなことが可能となるのか、 そういったことについて、お話し いただければと思います。

一同 : よろしくお願い致します。

井口 : まず、これまでの日本の建 設業界のことを振り返ってみます と、戦後の高度経済成長期からバ ブル期を経て、今に至っているわ けですが、その間ずっと日本の住 宅産業や建築業界は順風満帆その ものだったと言えます。ところ が、今ここに至って、時代は大き な変化を迎えようとしているわけ です。ひとつには、少子高齢化の 時代に突入していることなども挙 げられます。これまでの時代とは 違って、もはや作っても売れる時 代ではなくなってきているという ことです。今、日本では住戸数が 六千万戸ということになってい ます。人口全体の中で世帯数は 5千万世帯ですから、簡単に言う と、一千万戸は余っていて、これ からもっと増えていきます。当 然、住宅の新築は減ってくるわけ です。いまは、東京オリンピック が開催されるということで、一時 的には盛り上がっています。また 東北の復興事業などもあります。 そうした背景のもと、建設単価が 極端に上がっていて、そういう意 味では非常にやりにくい時代にも なっています。そして、東京オリ ンピックが終わってしまうと、こ んどは需要が一挙に下がるという ことが予想されます。そういう難 しい時代のなかで、みなさんのよ うなスーパー職人といわれる職人 さんたちにとっても、いろいろと 考えるところが多いと思うのです が、その辺の考えをお聞かせいた だければと思います。

“満足感が得られない”は、“絶えざる向上心”の証し

鈴木 : 私は、“鈴木塗装”という、 今の会社を立ち上げてからは、基 本的には店舗の塗装や意匠性の高 い仕上げを主にやってきました が、住宅リフォームが主流になっ てきた頃から、店舗の技術をリ フォームの業界にも落とし込んで ほしいといった依頼が幾つが出て くるようになりまして、徐々に住 宅のほうにも入ってきました。

井口 : そうですか。今と昔とで比 較すると、なにか違いなどありま すか?

鈴木 : はい。今と昔とでは、やっ ていることも、また技術的なとこ ろも全然違います。また材料はと ても良くなっています。そして、 それが技術にも影響しているんで す。たとえば、工具、工法などが 良くなると、“職人の腕が落ちる” ということは、建築業界全体でも よく言われていることです。プレ カットではもう、こちらでするこ とがないですからね。カンナも掛 ける必要がなく、そういったもの は全部、工場で管理されているんです。どんどん便利にはなってく るんですけども、しかしそれと同 時に技術が要らなくなってきてい ます。

【 中略 】

下積み時代の“叩き上げ”こそ、職人の真骨頂

石上 : はい、営繕工事の石上とい います。私はその昔は、千葉に あった家具屋の丁稚として働いて いました。もちろん最初は修行で すよね。そこで、注文家具と嵌め 込み家具、それから店舗、装飾な どをやっていたわけです。そして その千葉を拠点として、それこそ 日本全国あちこちに飛び回ったり と。そういう仕事を通して、いろ いろな職人さんたちと会います。 そして、店舗などをやっていると、 工期の最終日まで、日にちがなく なってくる、ということがありま す。そういうときに職人の人たち に来てもらってやり方を教わっ て、こっちがやっておくよ、とい うことにもなるわけです。若いこ ろは、そのようなことを繰り返し ながら、いろいろなことを体で覚 えていったという次第です。

井口 : なるほど。

石上 : それからも同じような仕事 内容のことを繰り返してやってき たんですが、あるときからは、大 工さんや、経師屋さんなどの仕事 も成り行きでやらざるを得なく なったんです。そんな感じで、い ろいろな知識を自分の頭の中に入れてきたという経緯があります。 ..... (以下、本誌へ続く)